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【疑う力・創る力】松井秀喜監督の言葉の力に期待が膨らむ(岡田 豊)

「 みなさんの今後の成長、それはもう、若手、中堅、ベテラン関係ないです。誰もがやはり、今より先がもっと、もっと、良い選手になれる、そのために自分は何をするのか、自分の中にある潜在的なもの、成長できる余白部分、そこをしっかり埋めていく作業をしてください。そのためのサポートするスタッフ、そのための施設、揃っております。 ・・・みんな平等に24時間ある。それをちゃんと使って、自分たちの成長につなげていってください」。

読売ジャイアンツの 新監督、松井秀喜さんが10月30日の秋季キャンプで訓示を語りました。そのすべてを聞き、読みました。柔らかい表情で首を左右に振り、選手に視線を送ります。上から目線でなく、高圧的でなく、 フラット。 力んでなくて、柔らかいので、伝わります。そう私は感じました。こうした言葉に、松井さんが人を引き寄せる力を感じます。

子どもも関心を持って見るプロ野球。この松井さんが日本の野球界を変え、さらには、日本人の意識を変えるきっかけをつくるかもしれないと密かに期待しています。

小学生のころ、私は熱烈なジャイアンツファンでした。テレビ中継のほとんどがジャイアンツでしたから、意図せずファンになってしまったのでしょう。長嶋茂雄さんの背番号3にあこがれ、王貞治さんの1本足打法を真似ました。

ジャイアンツはその人気を背景に、傲慢な振る舞いからか、選手獲得の仕組みを歪めたと指摘された過去もあります。大学生になって東京で暮らし始めると、いろいろな球団の存在を知り、ジャイアンツから遠ざかりました。

それをきっかけに、やがて私は全球団に関心を持つようになり、さらに球団の枠を超えて、選手や監督個々人に興味を持つようになりました。日々、本気で闘う人たちの素敵な言葉や表情は私たちに元気や勇気をくれるからです。

仕事でニューヨークに駐在していた際、松井さんの存在感の重みを実感しました。松井さんは選手として、人としてアメリカでも成長を続け、アメリカの市民にも受け入れられたのでしょう。松井さんが監督になったジャイアンツを私は再び見つめていきます。選手が、伸び伸びと、笑顔で楽しく、大胆にプレーできる空気に変えていってくれたら、嬉しいです。

なにより、松井さんの言葉を楽しみにしています。その言葉が野球ファンのみならず、政治や企業経営や教育といった分野に、素敵なメッセージとして届くことを楽しみにしています。

残念ながら日本人の思考は停滞し、「今だけ、金だけ、自分だけ」の風潮も広がります。世界では「力こそ正義」の横暴がまかり通ります。こんな時代だからこそ、期待が膨らみます。

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