「トランプ大統領の終焉の始まりだ」。アメリカの中間選挙で、トランプ大統領が率いる与党共和党が大敗する見通しが報じられると、ほどなく、イギリスのフィナンシャル・タイムズがこう論評しました。
日本時間4日。私は午前8時前に報道の職場に入り、中間選挙の速報を始めました。刻々と積みあがる野党民主党の議席。想定より早いペースです。緊張が高まっていく中、午後、議会下院で民主党が多数派を奪還するという速報を打ちます。ほどなく上院も民主党が奪還の速報。「民意で政治は変わるのかもしれない」。忙殺の中で、こう感じていました。
「力こそ正義」を掲げたトランプ大統領。人としてのモラルを逸脱するような言動も多くの人を落胆させてきました。改革を進めた部分もあるでしょう。しかし、アメリカが「世界のリーダー」でなくなったことを世界に印象付けたのはトランプ政権でした。中間選挙を経て、このトランプ政権のあり様が変わることを多くの人が期待していることでしょう。
日本はどうでしょうか。今年2月の総選挙を経て、日本が変わるかもしれないと期待を抱いた人も少なくありません。しかし、日本の国力低下の潮流が反転する兆しは、私にはまだ見えてきません。政権が打ち出す政策が弱く、本質からズレている内容が多いからだと見ています。政権のみならず、私たち日本人の思考が止まっているのでしょう。
アメリカの政権周りのシンクタンクなどで日本の専門家が減っていることをご存じでしょうか。アメリカが日本を重視しなくなっていることを示しているのです。東京に駐在する外国の報道スタッフの数も減っています。「日本の魅力が薄れているから」。アメリカメディアの関係者は私にこう漏らします。日本の存在感が低下しています。
トランプ政権のあり様が多少変わったとしても、アメリカの本質は変わりません。「アメリカファースト」。トランプ氏が標榜するずっと前から、アメリカの政権はアメリカが最優先です。
日本はアメリカへの追従政策を見直す必要があります。このことに早く気付きたい。日米同盟の再構築などは急務です。とてつもなく重い覚悟が伴いますが、日本人の自立した思考を立ち上げたいタイミングです。
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